美術品の修復はどのようにされますか?

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  1. 美術品の修復はどのようにされますか?
2015年06月17日

美術品の修復はどのようにされますか?

絵画の場合、温度や湿度の変化により、キャンバスが伸び縮みを起こして表面にひび割れが発生します。

美術品の修復はどのようにされますか?

時間の経過により劣化する美術品

美術館などで展示される美術品などの芸術作品は、長い年月の経過によって劣化することなどにより、もとの形状を維持することが難しいことが少なくありません。例えば、絵画の場合、温度や湿度の変化により、キャンバスが伸び縮みを起こして表面にひび割れが発生します。また、時間の経過によって穴が開いたり、緩んだり、虫食いの被害も発生することもあります。
こうした劣化や損傷の修復を行なう場合には、赤外線カメラなどを使うなどして作品の状態を調べたり、その美術作品の元の状態を確認します。そして、修復の作業の基本である汚れの除去を行います。額の裏側を開けて、ほこりやカビ、虫の死がいなどを丁寧に取り除きます。それから、穴の開いてしまった部分には詰め物をして、適した絵具などを使って違和感がないように補います。

修復家になるには

大切な美術品などの芸術作品を修復する職人は修復家と呼ばれています。修復家の仕事をするためには、絵画など美術作品についての知識はもちろん、使われる画材、修復に使われる薬品などの性質についての知識も必要です。また、美術作品が物理的、化学的な原因にどのように影響されるかなども知識や経験を通して知っていなければなりません。
特に、国宝、重要文化財の修復を行なう職人は国宝修理装こう師連盟に加盟している認定技術者で、2003年から制定されている民間資格により約200人が認定を受けています。修復家になるには、専門家に弟子入りしたり、美術大学の保存修復課程などで学ぶ必要があります。東京芸術大学の大学院には文化財保存学専攻の研究分野があり、こちらを受験できるのは4年制大学の卒業者です。